立場が低いってだけで怒られることあるよね

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社会においてその理不尽を指摘することは糞溜めから糞を摘まみ上げるようなことなんだけれども、今回職場で後輩に起きたこの悲惨な事件もそんな糞のひとつだったりする。

近くの席におる後輩が、お局さんって言うのかな、まあそんな感じのいつもピリピリしたなんかとっつきにくいオバサンにきつくお灸を据えられた。

曰く、うるさいとのこと。

後輩は自席で同僚と仕事の相談をしていたのだけど、確かに声が大きかったと言えば否定できない。

しかも、その後輩の声が高いのでよく通るせいというのもある。

でもこれはあんまりじゃないかね、近くにおる僕らの上司なんかはしょっちゅう電話口で喚いとるというのに、そのオバサンときたら一切文句を言わんで、まるで何もなかったかのように仕事をしとる。

またその上司は仕事中に独り言を言うことも多く、「なんでだあ」とか「動かんやんかあ」とか「うわあっ」とかそういったことをそこそこ大きな声で言っとる。

にも拘わらず、上司には一切何も言わん。

そのくせ、新人の後輩がたまたまやったときに限って、わざわざ自分の席まで呼びつけて低くてどすの利いた声で、聞いてるこっちの胸糞が悪くなるような具合で叱りつけやがる。

むしろ僕としてはその叱ってる声のが気になってしまい迷惑だと思うのだけど、言ったら言ったで戦争になりかねんので何も言えん。

あるいは、曰く「後輩のためにやっとる」だの何だのと言われて誤魔化されるに決まっとるが、であるならば、上司のためにも何か言ってやったらどうなんだい。

というわけで、これはつまり立場の問題、権力や上下関係の問題だなと思った。

結局のところ、同じような迷惑を他人にかけても、迷惑をかけた相手よりも立場が上ならお咎めなしになるし、立場が下だったらそれはそれは悲惨で、ここぞとばかりに叱られる。

思えば、これは職場だけの問題ではなくもっと前から、学生のときからあったわけで、生徒としての僕がだらしのない恰好をしていると、丁度良く現れた生活指導の教師に怒られたりした。

でもよく見てみい、体育の教師なんかは授業でもなんでもないときにいつもよれよれのジャージをだらしなく着とるというのに、何にも言わんじゃないか。

授業のとき以外はしっかりした服を着んと生徒に示しがつかんくらいは言ってもいいはずじゃないか。

僕らが体操服で授業を受けようものなら気が違わんくらいに怒鳴るくせに、あの年中ジャージ人間には何にも言わんじゃないか。

またもっと酷いときなんかは、そういったジャージ人間こそが生活指導だったりする。

よれよれジャージのオッサンに服装を注意される、おかしくてたまらんよ。

これはつまり、立場が上ならやりたい放題できるということらしい。

人が集まると弱い者いじめがすぐ始まる。

こういうことから考えると、後輩はうるさいからではなく、本当のところは偉くないから、新人であるからが故に怒られたというのが正しい。

うるさかったなんていうのは、ただそのきっかけに過ぎない。

最後に、『西部戦線異状なし』という本から、この言葉を引用しておきたい。

見てみろ、いいか、もし貴様が犬を馬鈴薯ばかり食うように馴らしておいて、そこであとで肉を一片やってみろ。やっぱり犬はその肉に喰いつくぞ、これは犬というものの性質にあるんだ。もし貴様が人間に権力というものをやってみろ。やっぱり犬と同じこった。人間はそいつに喰いつくぞ。それだってみんな自然にそうなんだ。人間というやつは、初めっから、畜生なんだ。それに豚の脂を塗ったパンみたいに、少しばかり上品なところを塗りつけたものだ。

レマルク (著), 秦 豊吉 (翻訳)